7月誕生石『スフェーン』

結晶の形がくさび状になるため、ギリシャ語の「くさび」を意味するスフェノス(sphenos)に由来し、和名ではくさび石と呼ばれています。屈折率が高く、多色性も強いためカットされると非常に魅力的。特に緑色のスフェーンは鮮やかで美しいです。1787年にマーク・オーガスト・ピクテによって新種の鉱物として初めて認識され、彼の誕生月であることと、輝きが強く日本の夏の森のような色合いを持つことから、7月の誕生石となりました。

スフェーンはダイヤモンドクラスの屈折率を持ちます。そのため、光を分散させる力も強く、力強いファイアを放つ個体を見ることができます。一般的に濃いグリーンカラーの地色を見せるスフェーンは、ファイアが薄まる傾向があり、イエローカラー系のスフェーンの方が美しいファイアを確認することができます。

ダイヤモンドの輝きと比較されるほどのスフェーンですが、硬度が低く、傷つきやすいというという特徴があります。モース硬度は、鉱物の硬さを表す尺度の1つですが、ダイヤモンドのモース硬度は10です。一方、スフェーンのモース硬度は5-5.5と、2つを比較すると大きな差があります。

《石言葉》「純粋」「永久不変」「成功」「幸運」「富」「目標達成」